複合機のカウンター保守契約の仕組み

新品の複合機の導入はリース契約が結ばれますが、合わせて保守契約の契約が必須。

その保守契約には「トナーキット」や「スポット」という保守契約はありますが、多くは「カウンター保守」が採用されています。

通常、リース契約は販売代理店を介して契約し、カウンター保守は販売代理店を介してメーカーと契約するのが一般的。ただし、販売代理店で保守サービスを行っている場合は、代理店と直接契約するケースはあります。

基本的に、各複合機メーカーで保守サービスが提供され、新品複合機の購入に合わせて保守契約を交わします。

そこで今回は、大手複合機メーカー「Canon」、「RICOH」、「TOSHIBA」、3メーカーのカウンター保守サービスをご紹介いたします。

▶︎目次

1.複合機のカウンター保守契約の仕組み

先程も説明した通り、新品複合機をリース契約で導入する場合、一般的に販売代理店が仲介して、

  • リース契約はリース会社
  • カウンター保守契約はメーカーもしくは代理店

という形で契約書を交わします。

そのため、複合機導入後の支払いも、リース料金とカウンター料金は別々に請求されます。
リース料金とカウンター料金が合算されて請求されると思っている方は多いですが、基本は別々の支払いになります。

複合機のカウンター保守契約の仕組み

次に、カウンター保守について簡単に説明しておくと。
カウンター保守とは1枚単価を取決めて、月々のカウンター数(コピー・プリント枚数)に応じてカウンター料金が請求される保守サービス。

1枚単価は、モノクロ、カラー、モノカラー(2色刷り)と、それぞれの1枚あたりの単価を基本は見積もりを提出してもらい、価格交渉によって取決められます。

ちなみに、月の使用枚数が0の場合は?となりますが、基本料金が設定してあるので、使用枚数0でもカウンター料金の請求はあります。

このカウンター料金を支払うことで、

  • 定期メンテナンス
  • 故障したときの修理
  • 部品の交換
  • トナーなどの消耗品の交換

といった保守サービスおよび備品の交換が無償で受けられるようになるのです。

2.Canon・RICOH・TOSHIBAの保守サービス紹介

複合機のカウンター保守の契約の仕組みを説明したところで、実際に複合機メーカーが提供する保守サービスをご紹介いたします。
今回は、見出しにもある3メーカーをご覧いただきます。

Canon・RICOH・TOSHIBAの保守サービス紹介

Canon(キャノン)の保守サービス

キャノンでは、カウンター保守という名称ではなく、カウンター保守に該当する「メンテナンスギャランティ(MG)」という保守サービスを提供しています。

メンテナンスギャランティは、キヤノンマーケティングジャパンが認定した技術者が、依頼先に出向いて点検および部品や消耗品の交換を行う保守サービス。依頼すればメンテナンスも行ってくれます。

保守サービス料金(MG料金)は、1カウント単価に基づいてコピーまたはプリントした使用枚数によって決まり、MG料金は機種によって大きな違いはないものの、単価が多少異なります。

ここでは、「iR-ADV C3530/C3520シリーズ」のMG料金をご紹介します。

基本料金:3,000円/月(税別)

月間区間カウント数 カラーコピーカウンター カラープリントカウンター ブラックカウンター
1~1,000カウント 40円/カウント 35円/カウント 8円/カウント
1,001~3,000カウント 35円/カウント 30円/カウント 7円/カウント
3,001~カウント 30円/カウント 25円/カウント 6円/カウント

各製品のカタログにはMG料金が明記されているので、事前に確認しておきましょう。
契約期間は契約開始から1年間。次年度以降は1年単位で自動更新されます。

また、もう一つ「スポットサービスギャランティ(SG)」という保守サービスはありますが、こちらは故障したときその都度依頼するタイプになります。

RICOH(リコー)の保守サービス

リコーも、「パフォーマンス契約」という名称でカウンター保守サービスを提供しています。

パフォーマンス契約は、「パフォーマンスチャージ料金」を支払うことで、リコーの技術員が複合機を常に安定した状態で利用できるように、

・定期保守サービス(点検・調整)の実施
・故障したときの修理

といった保守サービスが無償で受けられる保守サービス。その他にも、感光体ユニットの貸出、必要な量のトナーを提供してくれます。

パフォーマンスチャージ料金は、機種によって多少異なりますが、ここでは「MP C3004シリーズ」をご紹介いたします。

基本料金:2,600円(税別)

モノクロ

月間区間カウント数 モノカラーカウンター
~500カウント 8.5円/カウント
501~1,000カウント 8.0円/カウント
1001カウント~ 6.8円/カウント

カラー

月間区間カウント数 フルカラーカウンター フルカラープリントカウンター
1~1,000カウント 40円/カウント 34円/カウント
1,001~3,000カウント 34円/カウント 29円/カウント
3,001~カウント 29円/カウント 25円/カウント

そのパフォーマンス契約の約有効期間は5年間。
5年経過後は1年単位で自動更新。ただし、6年目はパフォーマンスチャージ料金が8%アップし、7年目以降は12%アップします。

TOSHIBA(東芝)の保守サービス

東芝では、「東芝コピーチャージシステム(TCC)」というカウンター保守サービスが提供されています。

複合機を常に最良の状態で使えることが目的で、保守サービス契約を結んでいただき、使用されたカウント数に応じたプリント料金をお支払うサービス方式。

このコピーチャージシステム料金を支払うことで、東芝のサービスエンジニアによるメンテナンス調整、トナーなどの消耗品の交換、必要に応じて部品の交換も無償で実施してくれます。

東芝でも、例外ではなく機種によってコピーチャージシステム料金が異なるので、ここでは、e-STUDIO 2505ACシリーズのものをご紹介いたします。

月間最低料金:7,600円/月

月間カウント数 フルカラーモード 2色/モノカラーモード モノクロモード
1~1,000 40円 20円 8.5円
1,001~3,000 34円 17円 7.0円
3,001~ 29円 14.5円 6.0円

東芝コピーチャージシステムの保守契約の有効期限は5年間。
5年以降の契約延長は、最長2年までで料金が10%アップします。

3.まとめ

新品複合機では、リース契約に合わせて保守契約を結びます。

その保守契約で一般的に多いのが「カウンター保守」
基本的にリース契約と保守契約は別々に締結し、カウンター保守はメーカーもしくは代理店と契約します。

今回は、複合機メーカー3社の保守サービスをご紹介しましたが、それぞれのカウンター料金を支払うことで、メンテナンスや修理、トナーなどの消耗品の交換といったサービスが無償で受けられます。

新品複合機をリース契約で導入する際は、契約の流れが異なるケースがあるので、販売代理店に確認しながら進めていきましょう。

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